宮山 香和 「幽 か な 拍 動」

5月
31 Sat 2025
個展

この度KATSUYA SUSUKI GALLERYでは2025年5月31日(土)より、弊廊では2回目となる宮山香和による個展「幽かな拍動」を開催いたします。

「Memento Mori」

身内が病に冒されたという現実は、宮山にとってこの言葉を突きつけられる事になりました。

そしてそれをきっかけに、人間の身体という宇宙について考える様になり、その思考はミクロからマクロまで、深く、そして広く行き来するようになりました。

今回の個展では、そのミクロとマクロの思考の旅に、自身の記憶を織り交ぜ、さらにこれまでの油彩技法に現代的なメディウムを組み込んだ、テクスチャーへのフェティシズムを反映した新作を発表致します。

これまで当たり前だった自身を取り巻く環境の大きな変化と向き合い、目を逸らす事なく逆に作品制作のエネルギーとして、新たな作品を生み出していく宮山香和の新作の数々。
この機会に是非ご高覧下さい。

[ステートメント]

母の容体が悪化した日、私は混乱する頭を落ち着かせようと公園のベンチに腰を下ろした。
1月の凍てつく空気とは対照的に空は晴れ渡っていた。

視線の先では葉を落とした木の枝が細やかに分かれ、その間を小鳥たちが飛び交っている。
ふと、その枝々が母の毛細血管のように思えた。
生き生きとうねりながら、地球の表面を探るように伸びている。
だとすれば、枝の間を行き来する小鳥たちは身体を巡る酸素だろうか。

細胞の増殖により肉体は形作られ、何かを成して、あるいは成そうとして、やがて朽ちていく。
その無数の小さな営みの集合が、巨大な渦となって世界の輪郭を刻々と変化させている。

私もまた矮小な個でありながら、
ひたすらに愛を以てその一端を描き残していく。

宮山 香和

【 開 催 概 要 】

宮山 香和 | Kana Miyayama
「幽 か な 拍 動」

会期:2025年5月31日(土) 〜 6月15日(日)
営業時間:12:00〜19:00
休廊:月曜日、火曜日

〒152-0022 東京都目黒区柿の木坂1−32−17
TEL 03-5726-9985
Mail info@katsuya-susuki-gallery.com
HP  https://katsuya-susuki-gallery.com
東急東横線「都立大学駅」より徒歩5分

宮山 香和 | Kana Miyayama

1993年 東京都生まれ
2017年 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業
2019年 多摩美術大学大学院美術研究科博士前期(修士)課程絵画専攻油画研究領域修了

[主な展示]
2024年
「ART SESSION」銀座蔦屋書店(東京)
宮山香和 個展「まばたきと祝福」KATSUYA SUSUKI GALLERY(東京)
2023年
「Ballet meets Art vol.2」KATSUYA SUSUKI GALLERY(東京)
「ARTabi2023」Sansiao Gallery HK(香港)
「FLOWERS OF CONTEMPORARY ART」Sansiao Gallery(東京)
2022年
「summer in color」中山堂(台湾・台北)
「Ballet Meets Art」KATSUYA SUSUKI GALLERY(東京)
宮山香和 寺本明志 2人展「隣り合わせ」KATSUYA SUSUKI GALLERY(東京)
2021年
澤あも愛紅 宮山香和 2人展「歪な避暑地」Room_412(東京)
「myheirloom pre-opening ceremony “Archives”」3331 Arts Chiyoda(東京)
「日本橋イーストアートプロジェクト サマーアートミーティング」Gallery TK2(東京)
2020年
「FACE展選抜作家小品展2020」REIJINSHA GALLERY(東京)
2018年
「Asian Students and Young Artists Art Festival 2018」DDP(韓国・ソウル)

[受賞]
2023年
ACTアート大賞展2023 入選
2020年
FACE2020 損保ジャパン日本興亜美術賞 入選
2019年
シェル美術賞2019 入選
FACE2019 損保ジャパン日本興亜美術賞 入選
2018年
FACE2018 損保ジャパン日本興亜美術賞 入選

「幽かな拍動」116.7×116.7cm
キャンバス、油彩、セラミック粉 2025年

「Lagrange Point」60.6×80.3cm
キャンバス、油彩 2025年

「餞」38.0×45.5cm
キャンバス、油彩 2025年

関連スケジュール