⽯場⽂⼦銀⾊なつみ 「L.S./ M.F.T 」

11月
19 Sat 2022
2人展

この度KATSUYA SUSUKI GALLERYでは、2022年11⽉19⽇(⼟)から⽯場⽂⼦と銀⾊なつみによる⼆⼈展「L.S./M.F.T 」を開催します。

被写体に輪郭線を引いて写真を撮影した作品の「2.5」シリーズをはじめ、鑑賞者の認識にズレを引き起こし、既存の価値観に疑問を投げかける作品を発表する⽯場⽂⼦と、すりガラス越しに被写体を撮影した作品を通して、視覚情報処理のエラーから引き起こされる⾒間違いを再現し、物事の本質を捉え損ねる事の危険性を訴える銀⾊なつみは、それぞれが2次元と3次元の間、写真と絵画の間を追求するという⽬的地を同⼀としながらも、そのアプローチ⽅法は対極にあります。

そんな⼆⼈の邂逅は、鑑賞者の認識を揺さぶり、視野を広げてくれる事でしょう。
視覚的な違和感を与える⽯場と銀⾊の⼆⼈の作品を通して、改めて「観る」という⾏為の意味を問いかける今回の⼆⼈展、この機会に是⾮、ご⾼覧下さい。

【ステートメント】

⼆⼈の共通点は写真を使っていることと視覚や思考の駆け引き、他にもいくつかありますが、作品を前にした⼈の視点をいくつもシミュレーションしていることです。

今回の展覧会タイトルの「L.S./M.F.T.」。喫煙者の⽅なら知っているかもしれませんが、タバコのラッキーストライクの箱を開けた時に印字されている⽂字です。意味は「Lucky Strike means fine tobacco=ラッキーストライクはよいタバコ」。なんともあっけらかんとした潔い⾔葉なんでしょうか。

⼀部の⼈しか⽬にしない⽂字の羅列と数式のようなシンプルな⾔葉は⾒る⼈によって捉え⽅が異なり、ラッキーストライクという意味も本来は⼤当たりという意味ですが、ラッキーとストライクを直訳すると「幸運」「打つ、叩く、くらわす、予想が的中する…」になります。「幸運」という⾔葉は個⼈的な感覚であり、⼀⽅的、⼈⼯的、または嘘っぽさを感じることもあります。なぜなら幸運は形なき⾔葉。その幸運をくらわすもの、はよいもの。

意味が分かりそうでいまいち掴めない、この感覚を⼤切に持ちながら⼆⼈展を⾏います。

どこまでかの境界線。幸運と好運と幸福。視覚的な安⼼感、瞬発的な始まる予感。⼤あたり命中ツイてる。⼈⼯的な幸せそうな絵⽂字。決定的瞬間フォーチューン。

開催概要

展覧会名:⽯場⽂⼦銀⾊なつみ「L.S./ M.F.T 」

会期:2022年11⽉19⽇(⼟)〜12⽉5⽇(⽉)
営業日:⽔曜⽇〜⽇曜⽇定休⽇:⽉曜⽇・⽕曜⽇
営業時間:11:00〜19:00

会場:KATSUYA SUSUKI GALLERY
〒152-0022 東京都目黒区柿の木坂1−32−17
TEL 03-5726-9985 FAX 03-5726-9986
Mail info@katsuya-susuki-gallery.com
HP  https://katsuya-susuki-gallery.com

【⽯場⽂⼦】

1991年兵庫県⽣まれ。京都嵯峨芸術⼤学美術学部造形学科版画分野卒業、愛知県⽴芸術⼤学博⼠前期課程美術研究科油画・版画領域修了。輪郭線に⾒える写真シリーズなど、視覚情報から得る⼈間の認識の問題や被写体のモノ⾃体の存在を作品を通して追求している。

近年の展覧会は「感性の遊び場」(ANB Tokyo, 2022)、「Shuttle run 2022」(ARTDYNE, 2022)など。


2.5(知らないお客さん)34.8cm×42.4cm インクジェットプリント

【銀⾊なつみ】

⽯川県⽣まれ。⽇本⼤学芸術学部写真学科卒業。⾝近な素材をすりガラス越しやカメラの眼で捉え、脳が視覚情報を処理する過程で起こるエラーを再現し、何を本当に⾒て、⾒てないかを問い直す作品を制作している。

Life with Art展/ sicf22 winners exhibition/377975 Vol.2 作品掲載


ねがいごと/ Make a wish 84.1cm×59.4cm インクジェットプリント